建設業界で働く女性はバイタリティに溢れていて、女性の私から見ても「カッコイイ!」と思ってしまうほどの方が多いです。私は幸運なことに、そのような素晴らしい女性技術者と関わることが多いです。
そんなカッコイイ女性技術者に影響され、彼女たちのように結婚や出産を経ても建設業界で長く働きたいと考えている女性はおそらくたくさんいるでしょう。
しかし、中には
といったことから、将来に漠然とした不安を抱えている女性もいます。
今回は、そんなネガティブな気持ちを持った女性技術者の不安を少しでも取り除けるよう「社外活動の重要性(女性編)」をテーマにお届けします。是非、キャリアや働き方のヒントを見つけて欲しいと思います。
女性技術者の先輩や同期がいない会社で働いている場合、ロールモデルがいないことで『自分自身が結婚・出産などの人生のイベントを経ても、果たして建設業界で活躍し続けることができるのか?』と不安を感じてしまうかもしれません。
実は私もそうでした。
私の場合、会社に女性技術者がいなかったため、新卒で入社した当初は、将来結婚しても子供がいても同じように仕事ができるのか本当に不安で仕方がなかったです。
もちろんその悩みを社内の誰かに話すということもできなかったので、『ならば社外に目を向けよう!』と考えを改めました。
そして出会ったのが“社外の女性技術者の集まり”という場です。
そこでは、現場見学会や土木全般の勉強会などのスキルアップを目的としたイベントをはじめ、自社の職場環境や働き方に関する問題点・改善点について参加者と情報共有をしています。
参加者は、私のような20代女性の他に30代、40代、50代以上の全国各地で活躍している女性が所属しています。社内では部下や後輩の育成を熱心に行っている女性もいます。
活動自体は不定期開催ですが、平日以外にも休日を利用して活動を行うこともあります。
私自身は、建設業界で仕事をする女性とのつながりが欲しかったという思いと、これから5年後、10年後の自分の目指す姿や目標をより明確にしたかったという思いから、このようなコミュニティに身を置きたいと考え参加を決意しました。
それによって、社内という狭い世界から外に飛び出したことで、今まで感じていたキャリアに関する不安もなくなりつつあります。
女性技術者との関わりによって、今後のキャリアプランを描きやすくなったのは事実です。
社外の活動の中で新しい発見が多く、自分自身の会社でも取り入れたいと思えるものもあります。自分が所属している会社という狭いコミュニティだけでは生まれなかった考えがいくつもあります。
例えば・・・
現在は新型コロナウイルス感染症拡大防止のために、テレワークや時差出勤の導入が取り入れられていますよね。
しかし、それ以前から在宅勤務という働き方を利用している女性がいるということを知ることができました。それはこの交流があったからこそ分かったことで、今後もっと働きやすい環境を整えるにはどうすればいいかヒントを得ることができました。
これによって、他社が実施している働きやすい環境づくりの取り組みを自社に持ち帰り、業務改善の一例として提案ができています。
技術者として、いくつになっても学び続けることは大切です。その一つに資格の取得があると思っています。しかし、普段の業務がある中、家庭での役割がある中、勉強時間を確保することは容易ではないですよね。そんな時でも、この社外交流は役立ちます。
そこでは、定期的に土木全般の勉強会を開催したり、興味深い建設業界の話題を共有したりもします。自分一人で黙々と机に向かって勉強を継続するのは難しいですが、同じ目標を持った仲間と励まし合って、疑問を解決できるのは心強いと思いませんか?
また、同じ建設業界で仕事をしていると言っても、私が知らない分野で活躍している方ばかりです。
そのため、土木の幅広い知識を自分のものにできるというメリットもあります。
若手女性技術者は年々増えてきていますが、現在の20代後半以上の女性は建設業界においてまだ大変貴重な存在で、パイオニアと呼ばれることも多々あるでしょう。それをプレッシャーに感じてしまったり、将来の漠然とした不安になったりするかもしれません。
そんな時こそ、何か解決できる方法はないかと今現在所属しているコミュニティから外に目を向けてみることをおすすめします。