最近の土木業界の動向 ~その2 作業員編~

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最近の土木業界の動向で前回は、現場監督(職員)の話をしましたので今回は、工事現場で働いてもらう作業員さんについて話したいと思います。


土木作業員の会社での人数


現場の仕事によって作業員さんの人数は、変わって行きます。私の会社では、一現場に5人の一班編成が基本的です。まぁ、この辺りは会社によって考え方が違うので一概には言えません。3人のところもあるし8人の会社もあるのです。最近の土木会社では、自社の作業員は5~8人ほどのところが多いのではないでしょうか。自社の作業員が3~5人程度の会社も多いかもしれません。10人近く作業員がいる土木会社は作業員が多いほうではないでしょうか。私の勤める会社は、舗装も手掛けているので約20人ほどの作業員を抱えています。舗装するには、人数が多くかかるためそうなのかもしれません。


3K職場



土木作業員も職員(現場監督)と同じで、まさに3K職場で若者には人気がありません。さらに、土木工事の独特な環境に、慣れなくてすぐに挫折してしまう人が多いのです。


労働環境


土木工事は、野外での仕事なので天候にかなり影響されます。雨風を受け、厳しい暑さや凍える寒さにも耐えて現場で作業しなくてはいけません。流石に、モルタルが流れてしまうような雨の日は、作業を中止して休みにします。しかし、工期が迫っているときなどは、多少の雨などは気にしないで工事を続けることも無きにしも非ずです。まぁ、私自身は雨の日に無理して工事しても事故になってしまってはいけないと先輩から教わったので、雨の日はなるべく作業中止にはしています。

野外での作業に慣れていないと土木の作業員はかなり過酷ではないでしょうか。同じ力仕事の倉庫作業などに比べると雨風にさらされる仕事はかなりハードなのでしょう。その証拠に、「ちょっと土木作業員でも」とまったく経験がなくアルバイトに来ても三日も持たないでやめてしまう人が多数います。

工場勤務のように時間通り、休憩や勤務時間が定まっていません。特に休憩時間は、午前と午後に15分くらいの休みを取るように目安としてありますが決まった時間に取れるわけでもなく時間がない切羽詰まった状態ではまったく休憩をとることも出来ません。始業時間こそ、まあ時間通りですが終業時間は場合によっては残業になってしまうことは少なくありません。忙しい時期になると祝日も仕事の日になり休めなくなります。そのため3連休などは縁遠い生活になってしまいます。この辺りも若者には馴染みにくいところかもしれません。


労働賃金


加えて作業員の報酬も数年前からあまり変わりなく最近では最低労働賃金が上がったためか、他の業種に比べてもそれほど高い賃金ではなくなってきています。まぁ、ここまで書くと作業員の成り手が少ないのは致し方ないのかもしれません。


若者の成り手が少ない土木作業員



若者に受けない3k職場なのか、今いる作業員は根っからの土木作業員ばかりでその道20~30年もの経験年数を保持する達人ばかり。作業員の年齢は40~70才。半数以上は60才以上の高齢者で、若者の成り手が少ない職場であることを実感させられます。

まぁ、どうしても人数の足りないときには少し前までは貸し人夫を借りていました。平たく言えば、人材派遣を頼むのですが、これが全然作業できない人が来たりプロの土木作業員が来たり
かなり人材の力量に隔たりがあるのです。

ほとんどの場合は、1人前にならない半人前以下の人がほとんどで、2人頼んできてもらっても0.5人分しか能力がない2人が来ても1人にしかならなくて、全然不足分を補うことが出来ません。


ベトナム人研修生の受け入れ


そんなことから、私の会社でも昨年からベトナムからの研修生を受け入れ土木作業に従事してもらっています。流石に、初めの頃は言葉が通じなくて大変でしたが1年半ほど経過した今では片言ながら日本語でだいたいのことは通じるようになってきました。勤勉で真面目なので、日本人のアルバイトのように急に休んだり仕事を辞めてしまったりすることがないのは良いことです。土木の仕事も順調に覚えてきて3年もいれば、そこそこ仕事が出来るようになるのではないかと思いとても期待しています。

ただ、問題点が一つあって車の運転が出来ないことが非常に残念なことです。作業で使う4tダンプや2tトラックなど運転出来ないのはもちろん、そもそも運転免許がないので連絡車の軽自動車も運転してもらえません。限られた人数で作業を行うので車の運転が出来ないのはかなりの痛手になります。これから、さらにベトナムからの研修生を増やす予定なのですが、この運転できないがかなりネックになりそうです。


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【記事のライター:RC.オガさん】
元は測量士で、今は土木の現場監督。
北海道南西沖地震をきっかけに施工の現場管理へ転向。
現在は、市民生活に欠かせないインフラの下水道工事を主に行っています。
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