建設業における日本と海外の働き方・考え方の違い

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日本の大手ゼネコンは、東南アジアを中心に海外進出しています。近年では中小企業も進出していて、国交省が去年ガイドラインを出しているほどです。今後も日系企業の海外進出が続くとも言われていますが、日本と海外は仕事の面でも生活の面でも大きく違います。私は少し前に海外で生活をしていましたので、日本とは違う海外で気づいたことや感じたことを紹介させていただきます。

海外の建設業の状況                      

私が生活していたコロンビアは、中進国と呼ばれるカテゴリーにありましたが、首都のボゴタには高層ビルが立ち並び、何車線もある幹線道路や高速道路が作られています。

コロンビア以外の途上国や中進国でも、同じく首都のインフラはかなり整備されていて、これらは日本やアメリカ、中国などの先進国がODA(政府開発援助)から資金援助や技術提供を受けて作られています。日本も東南アジアの国々を中心に支援を行い、ゼネコンはODA関係の仕事をしている場合も多いです。しかし、アジアは中国の建設会社がかなり進出しているので厳しい状況の様です。

コロンビアでは、首都に電車を作る計画があり、施工会社の最終候補に残ったのはアメリカ系と中国系の会社でした。結果、中国企業が請け負うことが決まり、中国企業が南米にも進出していることを改めて強く感じました。

官公庁の支援がないコロンビアの農業土木            

私は農業土木をメインとしていましたので、農家の方に話を聞く機会が多くありました。中でもよく聞いたのが、『農地の開発を自らが行わなければならない』ということでした。大小さまざまですが日本では、国や自治体が都市計画の一部として農地の整備や配水の設備を支援しています。

基本的に水の確保から農道の整備まで、すべて自分たちで行わなければならない彼らにとって、その事実は大きなインパクトがあったようです。海外で生活して、日本は改めて官公庁がインフラ整備に力を入れていると感じました。

また、施工管理に携わっていると、海外ではどのように管理が行われているのか気になることがあります。日本は国や県によって仕様書が作られ、それに則って施工されます。しかし海外では、影響を受ける国によって管理方法が違うことがわかりました。例えば、大洋州の国はオーストラリアの影響が大きいので、オーストラリアの施工基準に準じていますし、アメリカの影響が大きい国では、アメリカの施工を基に行われている場合が多いです。

海外の地方都市では経験則による施工を実施           

中進国・途上国とはいえ、建設技術は日本とそんなに変わりません。例えば、法面工のロックボルトの使用機械や工法は同じです。生コンプラントも各都市にあり品質の高いコンクリートが使用されています。しかし、そのような施工が行われているのはごく一部で、地方では経験則による施工が行われています。

住宅を造る際は、柱から床板までコンクリートで作られていますが、そのコンクリートはすべて現場打ちされています。品質管理という考え方はなく、出来ればいいという風潮です。しかし、そのような施工では災害が起こったときに甚大な被害が起きてしまいます。実際に、数年前の地震で建築物が軒並み倒れるという事態になったようです。

このようなことから、私は「たとえお金がかかっても、強い家を作るほうがいいのではないか。」と感じ、国際協力を行っている友人に話したところ、

「途上国に住む貧しい人たちは家を持つことが大変で、災害に対してお金をかけることができない。もちろん、住んでいる家が危ないことは知っているが、すぐになんとかできる問題ではない。」と、あまり賛同されませんでした。

これまで、日本で快適に住んでいた私にとっては衝撃を受けた出来事でした。

最後に                            

現在は海外で働くことは難しい状況です。私もコロナの影響で緊急帰国となりました。海外は、日本よりもコロナ対策のスピードが速く、感染者が100人を超えた時点で夜間の外出禁止令やリモートワークが始まりました。今後の情勢が見通せない中で、仕事や語学のモチベーションを保つのは難しいですが、現地でお世話になった人と連絡は今も取り合っています。

海外で働き、生活することは予想もできない問題が発生することもありますが、刺激があり面白いです。その生活を好きになれるかどうかは人それぞれですが、機会があれば海外生活に一度チャレンジしてみるのもおすすめです。


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