2020年2月から日本でもコロナウイルスが騒がれ始め、様々な職種に大きな影響を与えました。もちろん、建設業界もコロナ対策をしながら事業を続けている状態です。
そこで今回は、新型コロナウイルスが地域建設業に与えた影響について書きたいと思います。
建設業界を統括する国土交通省では、新型コロナウイルス感染症対策の基準となるガイドラインを示しています。密を避けることや手洗いの徹底などが建設業に則した内容で記載されています。各場面での対策も示されていますので、紹介します。
このようなことがガイドラインによって示されています。これらの対策は、地域建設業でも取り入れやすく実践している現場も多いです。
ガイドラインを参考に基本的な対策を行います。休憩所で毎朝の体温測定、マスクの着用、少人数での実施などできる限り、密にならないようにしています。また、感染症対策では各個人の行動意識が大切になるため、厚生労働省のHPのポスターを掲示したり、安全教育訓練で対策方法の周知を行っています。
コロナウイルスの対策として一般的なのは、三密を避けることやマスクをつけることですが、夏に屋外で作業を行う建設業では、常時マスクをつけることは熱中症のリスクを考えると難しいです。そのため、事務所内や休憩所等ではマスクを着用しますが、人との距離が確保できる屋外ではマスクを着用しなくてもいいとしています。また、事務所内にハンドソープや消毒液を置くことはもちろん、アクリル板を設置して飛沫による感染の防止を行っている現場も多くなっています。
どこで罹るかが分からないのが感染症の怖さです。もし監督や職人が感染した場合は、保健所の指導に従っていきます。また工事の一時中断だけでなく、近接工事がある場所では、安全協議会なども開催されているため影響は自分の現場だけにとどまらず他工事にも及びます。そのため、今一度コロナ感染症対策が必要であることを認識する必要があると思います。
コロナウイルスの蔓延によって、多くの業界でリモートワークが推進されてきました。しかし、現場作業の多い建設業界はリモートでは対応できない仕事が多くあります。そのため、他の業種に比べ導入しづらく進んでいません。
現場作業での導入は難しいですが、発注者との打合せや入場前の教育など、テレビ電話で対応できる場面もありますので、そこをどれだけ広げることができるかが重要になります。また、ICTの導入により遠隔操作を地方建設会社まで広げることで、コロナ対策だけでなく業界全体の働き方改革にもつながります。
主に外で仕事をしている建設業界は、他の業種に比べ感染のリスクは低いとされていますが、事務所内の打ち合わせや狭い場所での作業もあるので、一概にリスクが低いとは言い切れません。そのため、ガイドラインに従って「三密」を避けるように対策することが大切です。また、コロナウイルスの感染リスクが高い地域への渡航を控えるなど、現場だけでなく普段の行動にも気を付けていくことが必要になります。