最近の土木業界の動向 ~深刻な人手不足~

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現場監督のRc.オガです。土木業界で飯を食い、驚くことに20年もの歳月が過ぎてゆきました。私も、あと3年ほどで60才の定年を迎えます。定年後は、悠々自適に趣味の模型製作に励みたい、、、

なんてことが言えないほど人手不足なのが最近の土木業界です。


高齢化の波が迫る現場監督



3K職場で若者に人気がないのはもちろんですが、少子高齢化で職場の平均年齢もかなり高くなってきています。私の勤める小さな土木会社も現場監督(現場代理人)たちの平均年齢は50才以上にはなっているでしょう。まぁ、これからは働く人の人口も減ってきているので65才くらいまでは普通に働かなくてはイケない社会に徐々に変化していくのでしょう。もはや、60才で定年で隠居なんて昭和の頃のお話で令和の現在には通じません。

さすがに最近では、日曜日の工事などよほどの理由がない限り行われず休日になっていると思います。まぁ、工事する路線に日曜日しか休まないお店とかあれば、仕方なく工事をしなくてはいけませんが、そんな事情がない限り、日曜日は休むようになっていますね。

また、上水道の工事は基本的に土曜日・日曜日は作業しないように指定されていますが、工程が進まない場合は土曜日の工事も行っているのが現状です。土木工事は、天候に左右されます。小雨なら工事できる場合もありますが、基本は「雨降りの日に土方はしない」決まりなので、工期が迫っているからと大雨の中で工事を行うのはとても危険です。事故を起こす危険がある時に、無理をしてはいけません。まぁ、今回は安全の話ではなくて人出不足の話なのでもとにもどしましょう。


現場監督の仕事~なんでもこなす能力



土木会社では現場監督になる会社員を通称「職員」なんて呼ぶ会社が多いのですが、職員は求人を募れば私の会社では、なんとか補充出来ています。とにかく朝早くから夜遅くまで仕事での拘束時間が長いのが土木業界の慣例みたくなっていますが、これがとにかくいけないと私は思います。

7:30
現場事務所へ出社
8:00頃

作業員や下請け会社の社員と軽く打ち合わせ

朝ミーティング行い作業開始

現場に張り付かなくてはいけない日もあったり下請けに任せっぱなしでもOKの日も、または朝一番で監督のいる役所へ赴き書類を提出したり打ち合わせをしたりする方もいるでしょう。

予定通りに作業が進み特に急ぐ仕事がなければ定時に帰宅することも可能です。しかし、夕方に監督から急ぐ書類があるから明日の朝一に持参してこいなんて、連絡があると急に残業しなくてはいけないことになってしまいます。そのまま、夜の9時や10時まで残業された経験のあるかたは多いと思います。

予測できない残業が発生することが多々あるのが、悩みの種かもしれません。まぁ、書類作成はある程度の経験を積めば監督から求められる書類も予測できるので事前に作ることも可能です。土木は経験工学であると言う言葉の通り、経験がものを言う仕事なのです。


土木業界の人気が低い理由

ちょっと、話はもどりますが、土木業界の人気が低いのは、時間から時間の仕事が出来ない。休みが少ないに尽きると思います。このあたりが改善されれば、求人に対する応募者もスゴク増えると思うのですが、、。簡単には、いかないのが土木業界の悩みの種なのでしょうね。

昼間は、打ち合わせや現場の下見などで書類作成も出来ず結果として夕方から書類を作成して残業になるパターンが多いのではないでしょうか。パソコンや携帯電話など便利な道具がありますが、昔に比べると一人で何でもこなさなくてはいけないようになっているのではないでしょうか。仕事で使うパソコンソフトのエクセルやワードを使いこなすのはもちろん、CADで作図することも求められてきます。現場も書類もそつなくこなせなくてはいけないのが現場監督です。


休む習慣を定着させる



土木業界としても、土・日曜日は休工は当たり前で祝日もなるべく休む習慣を定着させるべきでしょう。そうしなければ、これからの若い人たちからは敬遠されるのは明白な事実です。

仕事だけが人生ではありませんが、人生の大半は仕事です。満足する仕事をしてみたいと思いませんか。

この記事のライター
元は測量士で、今は土木の現場監督。北海道南西沖地震をきっかけに施工の現場管理へ転向。現在は、市民生活に欠かせないインフラの下水道工事を主に行っています。
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