今回はサガシバ編集部より、株式会社アークノハラ様の記事をご紹介します!
コロナウイルス感染症により密空間での娯楽が疎遠される中、屋外で行われるスポーツ(野球、サッカー、テニス、ラグビーなど)は、貴重な存在となっています。
施設利用者は、雨天やグランドコンディションによるスポーツの中止を避けたいと思うことでしょう。施設運営者も安定的に利用料金獲得のために、施設を毎日フル稼働する年間スケジュールであることを望むと思われます。
屋外グラウンドの「芝生」に注目していくと、「天然芝」と「人工芝」があり、それぞれに長所・短所があります。
天然芝の魅力はやはり、①柔軟さによりプレーがしやすい、②足腰への負担軽減、③導入コストの低さです。天然芝への憧れがある方は多いのではないでしょうか。
しかしながら、魅力的な天然芝をなかなか導入できない理由として次の3つが挙げられます。①維持管理コストが莫大、技術力も必要になります。(年間を通して、水やり・芝刈り・養生・追肥など、気にかけないといけません)②天然芝の養生期間はグラウンドが使えません。天然芝には生育期間・休眠期間があり、養生期間に使用すると痛み、酷くなると枯れてしまいます。長いところでは半年間使用が出来ないグラウンドもあるそうです。③大雨が降るとグラウンドのコンディションが悪くなり、しばらくの間使用不可能になってしまう場合があります。
このことから近年、人工芝の新規採用、天然芝から人工芝への張替え需要が増加しています。
<人工芝のメリット>
■芝生イメージ
さらに最近では気候変動による豪雨降雨量が年々増加しています 。国交省気象庁は、「気候変動による豪雨の増加で、河川の安全度が相対的に低下している恐れがある」と発表しています。「水位超過は年を追うごとに増えており、全国の件数は14年(83件)の5.7倍に増え、九州7県が28%を占めた」とする報道もあります 。全国の年間平均降雨日数は117日と言われており、3日に1日程度は雨が降るということが言えます。
豪雨が発生すると、屋外のグラウンド場には水たまりができ、しばらくの間利用ができなくなります。水はけが良いといわれている人工芝グラウンドでも年々、グラウンド使用可能日数が減っているのが現状です。
豪雨量増加とグラウンドの毎日利用を促進するためには、「水はけの良さを求め、排水材にこだわること」が重要なカギとなってきます。
それを叶える裏方の製品をここではご紹介したいと思います。
人工芝グラウンドへの施工に特化した高速排水を実現する、軽量排水材・排水管(ドレーン)です。人工芝グラウンドの水はけの良し悪しは、人工芝自体には関係がなく、見えない部分(人工芝下)の排水システムによります。NHドレーンを、グラウンドの下や端に埋設することで、グラウンドの水はけを良くし、人工芝の強力排水を実現します。
多少の雨なら、そのままグラウンドを使い続けることが可能です。30mm/h程度の雨でも、雨上がり後、すぐにグラウンドを使用することができます。
■NHドレーン製品写真
以下の写真は、同一テニスコートで、豪雨後同時刻に撮った写真です。
■NHドレーンを埋設している面
■NHドレーンを埋設していない面
NHドレーンを敷いている面は、水たまりがなくすぐに使える状態であることが分かります。
「NHドレーン」は全78物件、学校グラウンド、野球場、サッカー場、ラグビー場、陸上競技場、テニスコート、公園などで実績があります。
東京都大井ふ頭中央海浜公園に隣接する大田スタジアムにも、「NHドレーン」をご採用頂いています。
大田区民からの要望が叶うかたちで 1995 年に建設された全面人工芝の野球場で、社会人野球・大学野球リーグ、高校野球などのアマチュア野球のシンボリックなスタジアムとして、ファンから愛されているスタジアムです。2015 年度に整備計画が発表され、2018年6 月から大規模な工事が開始、2019 年(令和元年)7月1日にリニューアルオープンしました。
リニューアルした大田スタジアムの特長のひとつは、雨天にも影響されにくい水はけのよいグラウンドです。人工芝の全面改修となった今回、その選定には人工芝の下に配置する高速排水暗渠 (ドレーン)、人工芝のボールの弾み具合やクッション性がポイントとなり、NHドレーンをご採用いただきました。
「NHドレーン」は、エコマーク(19 131 005)、NETIS登録(KT-160110-A)製品です。
なぜ「NHドレーン」は高速排水を実現できるのか、その仕組みをご紹介します。
【従来工法】
■従来工法の断面図
これは従来工法の断面図です。従来工法では、排水材を砕石路盤の下に埋設します。砕石路盤に水が浸透するには時間がかかり、浸透のスピードより多くの雨が降ると、溢れて水たまりが発生します(オーバーフロー)。また、グレーチング蓋などが表面に出ているので、人が歩くと滑るなどの欠点もあります。
【NHドレーン】
■NHドレーン埋設時の断面図
「NHドレーン」は、砕石路盤の中に埋設します(並列)。砕石路盤への水の浸透を待つことなく排水をすることができるため、高速排水が可能になります。また、グレーチング蓋などが不要で小面積のゴムチップ舗装が表出するだけなので、人が転んで頭を打ってしまうことや、足を滑らせてしまう心配もありません。
人工芝の排水材は、なかなか目にすることもなければ、どれも一緒と思ってしまいがちですが、そこを1つこだわってみるだけで、利用者様の満足度・発注者様の安定した収入・設計者様の工夫評価へと繋がります。
私たちは、体育・スポーツ施設老朽化、豪雨回数増加、コロナウイルス感染症という問題を抱えた日本国内において、発注者、施工者、そして施設利用者にとって嬉しいグラウンドづくりの一翼を担いたいと考えています。
■NHドレーンがもたらすメリット
今までとは状況が変化する日本、従来通りのグラウンド整備では、三方の満足には及ばなくなってきているのではないでしょうか。
時代に合った”排水材”を選ぶことが、“今の時代を楽しむコツ”であると考えます。
NHドレーンに興味がございましたら、下記URLよりお問い合わせください。
https://sagashiba.jp/products/863
株式会社アークノハラは、「安心」「安全」「快適」な街づくりを合い言葉に、道路標識や視線誘導標、歩行者用観光案内標識などのサイン、ガードレール・遮音壁などの安全施設製品について、設計~製造~施工の一環したネットワークを構築してまいりました。これからも交通事業の発展及び環境整備の拡充と、安心安全な街づくりに貢献します。
サガシバ企業情報ページ:https://sagashiba.jp/companies/7939
アークノハラHP:https://arc-nohara.co.jp/
弊社は、野原ホールディングスを始めとする野原グループ内企業です。