今回は、土木業界で活躍する「若手パワーアップ小委員会」についてご紹介します。
「土木学会 企画委員会 若手パワーアップ小委員会」(以下、「若手パワーアップ小委員会」)は、土木学会の中にある委員会の一つです。
「土木の在り方を若手の視点で考察することを通じて、若手の能力向上を図るとともに、活動のPRを行い、もって土木の発展に貢献する委員会を目指す。」という運営理念のもと、2014年に設立されました。2021年12月現在、会員は約23名。行政、公共企業体、ゼネコン、コンサルといった土木業界の各ポジションで活躍する若手が所属されています。
近年は、座談会の開催や小学校への出前授業、記事やイラストの作成など土木の魅力を伝える幅広い活動を実施されていますが、今回はその中から、「土木の仕事座談会」と「若手パワーアップ塾」の2つの活動をピックアップしてご紹介します。
まずご紹介するのは「土木の仕事座談会」です。土木学会では、「土木」の仕事・人・働き方を知ってもらうため「日常をつくるプロたちのリアル!」と題して、座談会を開催しています。
学芸出版社との共催で、昨年は2回開催されました。第一弾は『土木の仕事ガイドブック 日常をつくるプロフェッショナル』(学芸出版社)から、編著者の柴田久先生(福岡大学教授)のほか、本書の執筆者の方々が出演し好評を博しました。10月には「業界のココが変だよ」「土木の働き方、これからどうする!?」など、土木の仕事について若手の目線で語りつくす若手編を若手パワーアップ小委員会も加わり開催。
参加者からは、
「土木の仕事に対して大変なイメージがあったが、出演者が楽しい、過去に戻ってももう一度この仕事をしたいという話を聞いて将来の仕事はまだはっきりとしていないが希望を持つことができた。(20代以下)」
「まさに現役バリバリの世代の方々の仕事に対する思いや日常について聞くことができ刺激になりました。こうした仲間が立場は違えど同じ土木というフィールドで頑張っていると思うと励みになります。(30代)」
といった意見が寄せられました。
会社や立場の違う現役の方々が一同に介して、土木業界の「リアル」について話を聞ける機会というのは数少ないと思います。自身の働き方を見直すきっかけにもなりそうですよね。
今後開催されるイベントにも注目です。
続いてご紹介するのは「若手パワーアップ塾」です。若手パワーアップ小委員会の中でも、土木における生産性向上に寄与する取り組みについて勉強や意見交換を行い、自己研鑽することを目的に「生産性向上WG(ワーキンググループ)」「自己研鑽WG」のメンバーの方々が様々な取り組みを実施されています。
昨年はこれらのWGの活動として、建設DXをテーマにした意見交換会や、ウェブセミナーが開催されました。中でも好評だったのが、若手パワーアップ塾オープンセミナー「パワポっぽさを脱却して土木の発信力をアップする!」の回。
みなさんも、現場のポスターやチラシの製作などでパワーポイントを使う機会が多くあるのではないでしょうか。このセミナーは、そんな土木の世界でもお馴染みのツール、パワーポイントでワンランク上のデザインを表現してもらう技術を身に付けてもらうことを目的に開かれました。
講師は、『パワポdeデザイン PowerPointっぽさを脱却する新しいアイデア』の著者・菅 新汰さん。
セミナーで受講者は、受け手にわかりやすいパワーポイントを作成するテクニックや発信することの意義などについて、菅さんから学ばれたとのこと。
事後のアンケートでは、
『整っている』これがキーワードですと聞いたときは、当たり前のことだと思っていましたが、ルールを統一する、画像等を揃えるをはじめ、6つのキーポイント(画角、文字、画像、色、図形、レイヤー)を学び、今までの資料は整っていなかったと感じた。これからは、今回の講習を糧に分かりやすく整っている資料を作成するよう心掛けたい。(30代)
パワポをわかりやすく作成するノウハウがたくさん紹介されていたので、大変勉強になりました。実際のパワポから、分かりにくい点と改善例を細かい機能を使って説明していただいたので、よかったです。 また、説明のポイントもわかりやすかったです。(40代)
といった意見をいただいたそうです。
Zoomウェビナーで100名以上、同時配信していたYouTubeライブでも40名以上が視聴したということで、大変好評なセミナーだったようです。
土木の魅力を伝える技術をいかに身につけるか、そういった自己研鑽の場を提供してもらえるというのは非常にありがたいですよね。
今回は土木の発展に貢献する「若手パワーアップ小委員会」をご紹介しましたが、いかがでしたでしょうか。
これらの目指す姿に向けて、今年は、「建設業界の生産性向上」「土木学会の若手会員数の増加」「若手リーダー育成」「職種を越えたコミュニケーションの場づくり」などに力を入れ、他団体とのコラボも積極的に活動していく予定とのこと。
委員会に少しでも興味を持たれた方は、ぜひSNSのチェック、または下記までお問い合わせしてみてください。
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※会員資格は概ね20~30歳代の、全国の、土木に携わる方です。