ブロック塀調査って何をしているの?

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連載第13回目は、株式会社土木管理総合試験所の「DK note」記事より「堤防とは?築堤について試験調査をご紹介!」を掲載いたしました。

■前回の記事はこちら


平成7年12月22日に「建築物の耐震改修の促進に関する法律施行令」が公布されました。

その後、平成30年11月27日に「建築物の耐震改修の促進に関する法律施行令の一部を改正する政令」が閣議決定されたことにより、建物に附属する一定の高さ・長さを有するブロック塀等(補強コンクリート ブロック造又は組積造の塀)が高さ、幅、長さ、形状、材質などの理由で、歩行者や車両の通行に支障を引き起こす通行障害建築物に含まれることとなりました。

これにより都道府県又は市町村が耐震改修促進計画に記載する避難路の沿道にある一定規模以上の既存耐震不適格のブロック塀等は、耐震診断が義務付られました。


診断が義務付けられたブロック塀とは?


では、一定規模以上とはどのようなブロック塀を指すのでしょうか。

  • 1981年以前に設置されたブロック塀
  • 建物が多く集まっているもしくは集まる可能性のある道路(建築物集合地域通過道路等)の沿道にあるブロック塀
  • 道路に接している距離が 25m を超える長さ(都道府県知事又は市町村長が8m以上から定めることも可能)
  • 道路の中心から塀までの距離を2.5で除した数値を超えている高さ

これらに当てはまるブロック塀については、耐震診断を行い地方公共団体の定める日までに報告をする必要があります。


建築基準法に適合しないブロック塀にも注意



出典:ブロック塀等の安全対策について『ブロック塀等の耐震診断義務付け対象化(要安全確認計画記載建築物への追加)』国土交通省 


建築基準法でもブロック塀の基準が定められており、以下の内容に1つでも当てはまる場合は不適合となり安全対策を施すか、もしくは解体しなければなりません。

チェックのポイントはブロック塀の種類によって変わります。次に種類別の対策を説明します。


 組積造のブロック塀の場合

組積造とは、煉瓦(れんが)・石材(せきざい)・ブロックなどを積み重ねてつくる建築構造のことをいいます。

補強コンクリートブロック造も組積造ではありますが、「組積造のブロック塀」というときは、

  • 鉄筋が入っていないれんが造
  • 石造
  • 鉄筋のないブロック造 のことを指します。


 チェックのポイント
  1. 塀の高さは地盤から1.2m以下か
  2. 塀の厚さは十分か
  3. 塀の長さ4m以下ごとに、塀の厚さの1.5倍以上、突出した控え壁があるか
  4. 基礎があるか
  5. 塀に傾き、ひび割れはないか
  6. 基礎の根入れ深さは 20cm以上か


 補強コンクリートブロック造のブロック塀の場合

補強コンクリートブロック造とは、煉瓦(れんが)・石材(せきざい)・ブロックなどを積み重ねてつくる建築構造のことです。

  • 鉄筋が入っているれんが造
  • 石造
  • 鉄筋のないブロック造


 チェックのポイント
  1. 塀の高さは地盤から2.2m以下か
  2. 塀の厚さは10cm以上か(塀の高さが2m超2.2m以下の場合は15cm以上)
  3. 塀の高さが1.2m超の場合、塀の長さ3.4m以下ごとに、塀の高さの1/5倍以上突出した控え壁があるか
  4. コンクリートの基礎があるか
  5. 塀に傾き、ひび割れはないか
  6. 塀の中に直径9mm以上の鉄筋が、縦横とも、80cm間隔以下で配筋されており、縦筋は壁頂部および基礎の横筋に、横筋は縦筋にそれぞれかぎ掛けされているか。また、塀の高さが1.2m超の場合、基礎の根入れ深さは30cm以上か


どのような調査をするの?




 ➀よくあるお困りごと

  • 保有しているブロック塀が診断・報告義務のあるブロック塀なのか分からない
  • 診断・報告義務はあると分かったがどこに診断を依頼したらいいか分からない
  • 基礎があるか、鉄筋が入っているか(建築基準法に適合しているか)が分からない
  • 診断の結果、安全対策もしくは解体などが必要になった際にどこに依頼したらいいか分からない
  • ひび割れや傾きが発生しているがどのように対策していいか分からない


 ②以下ようなの方・企業担当者様に依頼を頂いております

ご自宅保有者、不動産オーナー、地方自治体、企業(工場、事務所)、学校、病院でブロック塀を保有している方


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ブロック塀調査

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