無事故無災害でよい年明けを!年末年始無災害運動に併せて、建設業で起こった労働災害・ヒヤリハットの事例紹介

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2021年も残りわずかとなりましたね。年末年始休暇が近づき、気分的にも楽しくなってくることでしょう。一方で、だんだん浮かれてきて、注意力が散漫になるからか、労働災害が起きやすくなるのもこの時期です。そこで今回は、年末年始の時期に行われる年末年始無災害運動と、実際に起こった労働災害の事例をご紹介します。


年末年始無災害運動とは


 

年末年始無災害運動とは、中災防(中央労働災害防止協会)が12月1日~1月15日まで主唱する運動です。中災防ホームページによると昭和46年から取り組まれているとのことで、今年で51回目になります。1年の締めくくりと新しい年を心新たに迎えることができるように、年末年始の間はより一層気を引き締めて、小さな労働災害も起こさないという心構えが必要です。

本年度の年末年始無災害運動の運動標語は「年末年始も 安全作業 あなたが無事故の キーパーソン」となっています。12月になれば、各会社・各現場にリーフレットやポスター等が配られることでしょう。


実際に起こった労働災害の事例やヒヤリハット事例



労働災害は大なり小なり、いろいろなところで起こっています。以前私が耳にしたところでは、某大手ゼネコンの現場で鉄筋組立作業中に、クレーンで鉄筋を吊り上げていたところ、鉄筋が落下し、下にいた作業員に直撃したという事例がありました。被害に遭った作業員は殉職されました。クレーン作業中はクレーンの吊り荷やアームの下に入ってはいけないことになっており、現場においても朝礼等で日々注意喚起がなされています。現場で働いている方はよくおわかりかと思いますが、かなり徹底されています。しかし、それでもクレーン作業中に吊り荷の下に入ってしまうということがあるのです。いくら注意をしていても起きてしまうことがあるということを、私たちは常に意識していく必要があります。

また、私自身の例になりますが、某鉄道工事の現場で、新しく設置された枕木の上をつたって歩いていたところ、枕木と枕木の間に足がハマり、危うく転倒しそうになったことがありました。その状況を当時の現場所長に後ろから目撃されていて、ヒヤリハットの報告書を作らなければなりませんでした。「ヒヤリハットだ!」と叫ばれたときの状況は、10年ほどたった今も鮮明に記憶に残っています。今振り返れば、ケガをしなくて本当によかったと思いますが、ケガをしていたら大きな問題になり、痛恨の記憶として残っていたでしょう。


労働災害を起こさないための取り組み



 1.現場での周知徹底

労働災害を起こさないために、まずはしっかりと周知徹底を図り、言い聞かせをしましょう。朝礼はもちろんですが、KYミーティングやお昼の打ち合わせ(作業間連絡調整会議)、さらに各作業に従事している間も現場での危険箇所や注意点について周知徹底をしましょう。


 2.現場状況の確認の徹底

現場は常に状況が変わるため、今日安全だった場所が明日も安全とは限りません。日々、重機の位置や仮設物の状況が変わるわけですから、時々刻々と変わる状況を把握しながら、「これで安全か?危険な要素はないか?」を念頭に置きながら作業を行うことになります。


 3.労働災害・ヒヤリハット事例の横展開

そして、もう一つ忘れてはならないのは、事例の横展開です。労働災害の事例はもちろん、ヒヤリハットの事例の横展開も大事です。ヒヤリハットは、大きな事故へつながりかねない事例であり、事例を共有することは、労働災害の防止にも直結します。労働災害につながる危険な芽は早めに摘むことがとても重要になります。小さなことでも芽を早めに摘んでいくのがヒヤリハットです。


「これくらい大丈夫」の積み重ねが、ゆくゆくは大きな労働災害の基となります。より一層気を引き締めて、楽しい気分で年末年始を迎えたいものです。

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この記事のライター
建設コンサルタントで農業土木、道路、山岳トンネルの設計業務を経験後、ゼネコンの土木工事現場に赴任。
主にCADオペレーターや施工管理、土木工務、設計支援、問題解決支援の業務を経験。
現在は建設コンサルタントにおいて、道路や山岳トンネルの設計を遂行中。
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