技術情報
①何について何をする技術なのか?
・申請技術イーラスは耐候性鋼に塗布するクロム、鉛化化合物非含有の保護性さび形成補助処理剤であり、塗布することで、腐食初期段階に保護性さびが形成され、流れさびや色調むらが抑制できるため、景観の保持が期待できる。
②従来はどのような技術で対応していたのか?
従来技術は、処理剤を塗布しない無塗装耐候性鋼(無処理の裸耐候性鋼材)で、Cr、P、Cu、Niなどの合金元素を添加した鋼材である。これらの元素の効果により、表面に緻密な保護性さび層を形成するので、ライフサイクル性に優れている。近年は、ライフサイクルコストの観点から、鋼橋梁への耐候性鋼材の適用数が増加しており、2008年には約30%の橋梁に耐候性鋼材が適用されている。
・従来技術は、無塗装耐候性鋼であるため、緻密な保護性さびが形成されるまでの腐食初期段階で生じる「流れさび」が、桁下等の周辺環境を汚損したり、保護性さびの「色むら」が生じることがある。
③公共工事のどこに適用できるのか?
・主に耐候性鋼材を用いた橋梁上部工。その他耐候性鋼を用いた構造物(鉄骨、外壁、屋根など)。