さて、サガシバ編集部では以前、土木業界で活躍する「若手パワーアップ小委員会」についてご紹介しました。
■前回の記事はこちら
今回は、若手パワーアップ小委員会の活動の一つ、「ポケドボカードゲーム」をご紹介します。
「ポケドボ」は、 “ポケットサイズの土木”に由来して名付けられたカードゲームです。子どもたちに土木の大切さを知ってもらいたいという思いから、2018年に若手パワーアップ小委員会が製作しました。
一般的なカードゲームでは相手と戦うことを目的としていますが、「ポケドボ」は相手とは戦わず、自分の「まち」を守ることを主眼に置いています。インフラと災害の関連性、予防保全や事後復旧の必要性もルールに盛り込まれているため、楽しみながら防災・減災について学ぶことができます。
<ルール>
■遊び方の動画はこちら
ポケドボは、広く一般に人に使ってもらうため、取り扱うインフラが「空港」「鉄道」「高層ビル」「高速道路」「橋梁」の5種類に限定されています。
そのため、一人の方から「地域の特性を出さないと分かりづらいこともあるんじゃない?」と、ポケドボカードゲームで遊ぶイベントの中で意見がありました。
ここから若手パワーアップ小委員会では、本格的に”ご当地版”ポケドボカードゲームの検討を開始。2020年の宮崎県庁技術企画課の方との出会いをきっかけに、”ご当地版”ポケドボカードゲーム実現に向けて一気に走り出しました。
こうして、若手パワーアップ小委員会と宮崎県が協力して実現したのが、”ご当地版”ポケドボカードゲームを作る出前授業です。
昨年12月には、宮崎市立生目台西小学校の6年生を対象に、総合学習の時間を使って出前授業が開催されました。
授業は、「ポケドボ」で土木インフラと災害について学んでもらうだけでなく、小学校周辺のインフラを探し、“ご当地版”ポケドボカードを作成するなど、子どもたち自身が災害に備える姿勢を身に付けられるような内容になっています。
授業の中では、
「カードゲームで遊んで楽しかった」「絵を描くのが難しかった」といった声のほか、「港もインフラですか?」「このポンプ場って何ですか?」といった質問が挙がり、たくさんのインフラ施設に興味を持っている様子が印象的だったということです。
担任の先生からは、
「普段の生活の中で、あまり考えることのない土木について楽しく学習できました。カードを使ってゲーム感覚で、自分たちの身近には多くのインフラがあることに気付いている姿が印象的でした。楽しみながら学習ができる素晴らしい取り組みだと思いました」といった声が寄せられたということです。
今年3月には、出前授業内で作成した“ご当地版”ポケドボカードが製本され、小学校へ贈呈されました。
マンゴー園や宮崎空港など、宮崎県ならではのインフラがたくさん並んでいますね!
土木インフラは身近にあっても中々実感しづらいところがあるので、こういったゲームやイベントをきっかけに少しでも土木に興味を持つ子どもたちが増えてくれると嬉しいですね。
■「ポケドボ」カード版は、土木学会刊行物案内HPから購入可能です。
http://www.jsce.or.jp/publication/detail/detail.asp?id=3059
■アプリ名:ポケドボ
■アプリ製作:公益社団法人土木学会 企画委員会 若手パワーアップ小委員会
■対応OS:iOS(9.0)以降
■対応端末:iPhone, iPad,及びiPod touch
■URL:https://apps.apple.com/jp/app/%E3%83%9D%E3%82%B1%E3%83%89%E3%83%9C/id1462584565
■価格 :無料(ダウンロードにかかるデータ通信費はご負担ください。)
今回は、若手パワーアップ小委員会発案の「ポケドボ」カードゲームをご紹介しました。とても面白い取り組みですよね。
若手パワーアップ小委員会では、「ポケドボ」を使った出前授業に関心のある自治体や小学校関係者の方からのお声がけをお待ちしているということです。
委員会や活動内容に少しでも興味を持たれた方は、ぜひSNSのチェック、または下記までお問い合わせしてみてください。
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