Synspectiveの衛星データソリューション「Land Displacement Monitoring」(以下「LDM」)は衛星データを用いて広域の地盤変動を解析し、その結果を提供するソリューションサービスです。当社独自のInSAR*解析技術により、広域な地表面の変動量をｍｍ単位で検出し時系列で表示します。
地球上の任意の箇所に対して、衛星を用いて遠隔かつ継続的に地表面・地盤のモニタリングを行い、地盤リスクを広域・面的に理解することが可能です。

*InSAR – Interferometric SAR（干渉SAR）の略。高精度で土地の変位を検出するSARデータ特有の処理技術の一つ。

▼特長
・垂直/水平の四方向のミリオーダー級の変動傾向の解析が可能
・複数現場を同時に広域監視し、過去から現在までの経年変化の把握可能
・InSAR解析技術システムの活用
　（日本初の空間的変動と時間的変動を掛け合わせた陥没可能性検出技術）
・地盤変動解析の自動化による時間短縮
・直感的なユーザーインターフェース
・PDFレポートでの出力

▼本技術の用途
・特徴的な地盤の変動傾向の抽出
・地下トンネル工事に基づく地表面への影響監視
・定常時の道路モニタリングの効率化、高度化
・広域の陥没リスク箇所の事前検知
・過去に発生した陥没事故の原因究明
・地上施設への影響観測
・常時監視によるアラートの発出

▼対応分野
・道路/鉄道工事（地盤沈下・沈没、隆起、地すべりの兆候など）
・造成工事（埋め立て・切土・盛土・地盤改良など）
・公共施設管理（港湾、空港など）
・防災施設管理（堤防、防波堤、護岸など）
・エネルギー/資源開発（ダム、電力、石油、ガス、鉱物など）

▼事例
（画像左）
LDMによる関西国際空港の解析結果。左側に時系列の変動グラフが示され、右側には光学画像と重ね合わせて、どの部分が変動しているか一目でわかるようなプラットフォームとなっている。
（画像中央）
カザフスタンにある世界有数の油田「テンギス油田」の地盤変動のLDMによる解析結果。LDMで検出された変動点が地図の上に表示され、白を基準に赤が濃くなるほど沈下傾向、青が濃くなるほど隆起傾向を示している。
（画像右）
LDMによる高速道路の路面の変化の解析結果。解析結果から地形全体的な沈下傾向はないものの、高速道路上の路面に沿って沈下傾向であることが判明した。